令和5年浜田石見神楽カレンダー【水無月 6月/羯鼓】
この舞は、次の演目「切目(きりめ)」と一連の舞。切目の王子に仕える神禰宜(かんねぎ)が、高天原(たかまがはら)から熊野大社に降りた羯鼓と呼ばれる宝物の太鼓を祭礼神楽の為に適当な所へ据えようとします。なかなか神様の気に入る所に据えることができずに何度も据え替える様子をリズミカルな太鼓の調子にのり、滑稽(こっけい)なしぐさで舞うのが特徴の神楽です。「切目」の前に舞われます。
被写体/石見神楽長浜社中(浜田市長浜町)
激しい八調子神楽といえば、古くから長浜社中の独壇場といわれ、天神・鍾馗などはその舞を見た氏子達の記憶に鮮明に残り、現在まで言い伝えられています。現在は古典的な演目を保持しながら、四剣・羯鼓などでは独特な所作を守り続けており、また、近年は若手の台頭で勢いがつきはじめている、浜田石見神楽にとっての教科書的団体である。(文責:KAO)